世界をリードするサイエンスの力と
一気通貫した研究体制を確立し
大気中の温室効果ガスの抑制を目指す
世界各地で大きな災害を引き起こしている気候変動への対策として、2050年を目途に社会経済活動を維持しながら、CO₂の排出量を削減していくことが求められています。
茨城大学では、この地球的課題に向き合うため、これまでに国内外から高い評価を得てきた燃料合成や燃料利用に関する豊富な研究実績を踏まえ、大気中のCO₂を資源にしたカーボンリサイクルの研究推進チーム「カーボンリサイクルエネルギー研究センター」(CRERC/クラーク)を発足しました。
国内唯一となる
三位一体の研究体制
地球温暖化をもたらす大気中のCO₂を「回収」し、燃料に「合成」、エネルギー「利用」するという3つの循環システムを一貫して扱う国内唯一の研究体制を整備しています。これがCRERCが持つ大きな特長の一つです。
茨城大学日立キャンパス内に
実証システムを導入
CRERCの研究拠点がある茨城大学日立キャンパスは、山を抱き海にも面し、カーボンリサイクルの実証にうってつけの環境です。この環境を活かし、より実社会に則した研究開発を行い、しっかりとまちづくりに活かしていくことが期待されます。
そのため、CRERCメンバーには、熱工学や熱流体工学、高分子化学や応用環境微生物学等のほか、交通工学や建築環境工学などの専門家も参画しています。気象データに、街区建物モデルとして家庭や事業所などからのエネルギー消費量を計測し、どの再生可能エネルギーをどういった場面に取り入れるのが最適かを見極めるほか、行政と連携した「ひたちCO2見える化システム」を導入するなど、カーボンニュートラルのためのまちづくりの在り方について実証研究も行っています。2027年には、日立市の全面協力のもと、キャンパス内にカーボンリサイクルシステムを実証する施設が完成する予定です。
この分野において、これほど学際的かつ社会実装性の高い研究を行うチームは、世界を見渡しても希少な存在であると自負しています。
私たちCRERCは、安全・安心なエネルギー社会を、この日立という地域で構築し、その成果を世界に向けて発進していくことを本気で目指します。